事例1
設計事務所A社 設計部
ZEBに取り組むことを求められたが、
外壁部分の繊維系断熱材の厚さが200㎜を超えてしまった…
背景
施主からのリクエストに試行錯誤を繰り返しているA社。 新たに手掛けることになった、 RC造の事務所について、補助金を利用し、 「ZEB」に取り組むことが求められていた。 ところがZEBの計算を行ったところ外壁部分の 繊維系断熱材の厚さが200㎜を超えていた。
施主の要求
01
ZEB化したシンボリックな事務所を建てることで、環境配慮をしている企業であるとアピールをしたい。
02
シンボリックな外観にするために、高級感のある石、タイル、板金などの様々な外装材を使いたい。
03
メンテナンス性や耐久性に優れた材料を選定することで、環境に配慮したい。
04
RC外断熱での火災が世界的に起きているので、防火性のある燃えづらい材料を使いたい。
課題
01
断熱材が分厚いと、アンカーが長くなる。
荷重的に不利であるために軽い外装材に限定され、外観の自由度が低下する。
02
断熱材の厚みを変えずにアンカーや胴縁の設置を約2倍にすることで、重い外装材に対応可能だが、「窓回りの納まりが
難しくなる」「アンカーや付帯部材が増えることによるコストアップ」「工期の長期化」という別の問題が生じる。
03
一般的な発泡プラスチック系断熱材では、壁厚を抑えることはできるが耐燃焼性に懸念が残る。
解決のポイント
ネオマフォームの高断熱性により、
壁の断熱材厚さ約100mmでZEBを実現。
ネオマフォームを活かした薄い壁厚で、風荷重の問題をクリア。
アンカーを増設せずとも重い外壁を使用可能とし、高級感のある外観を実現。
RC造で一般的な湿式構法ではなく、通気層のある乾式工法を採用することで、建物の長寿命化が図れた。
また、一般的に断熱性能は経年劣化すると言われているが、ネオマフォームは
設計値(熱伝導率:0.020 W/m・K)の断熱性能が25年間の平均値であるという試験結果がある。
なお、ネオマフォームはリサイクルにも取り組んでおり、環境に配慮のある製品である。
ネオマフォームは熱硬化性の樹脂であるフェノールフォームからできており、炎を当てると炭化する。
熱に強く燃えにくいので、他の発泡プラスチック系断熱材に比べて安全。
副次的効果
01
ネオマフォームは高価格であるが、アンカーの削減や窓回りの納まりが
簡素化できたことで、コスト面でのバランスが図れた。
02
ZEBを実現できたことで、補助金を利用できた。
完成した実際の
事務所
※当該物件は条件と異なります。